行政書士とは専門分野が大きく異なる社会保険労務士

行政書士試験に挑戦しようという方の中には、「社会保険労務士も同程度の難易度だし、どちらを受験するのが良いのかな」と迷われている方も多いと思います。

行政書士と社会保険労務士、いずれかの資格に対して強い思い入れがあるのなら別です。

ではなくて「とにかく何かしら士業資格が欲しい」というのなら、より合格の可能性が高い方を受験したいと考えるのが普通でしょう。

しかしながら、資格は合格したら終わりではなく、むしろ受かってからがスタートです。合格後にどんな仕事に携わりたいかをよく検討した上で、実務の内容に興味の持てる方の資格にチャレンジするのが得策であると言えます。

行政書士と社会保険労務士では専門分野は重複しない!

行政書士と社会保険労務士では、専門とする分野が大きく異なります。

行政書士の場合には行政あての書類全般を扱うことができ、分野としては
●営業許可や建設業許可、会社設立などの「許認可申請」
●相続や帰化申請などの「権利関係」
●実地調査に基づく各種図面類(位置図、案内図、現況測量図等)、
 定款、各種議事録、会計帳簿、申述書などの「事実証明」
という3つに分類できます。

一方で、社会保険労務士は労務・社会保険関係全般に関わる諸手続きを担う専門家です。

たとえば労働社会保険の適用や労働保険の年度更新、社会保険の算定基礎、各種助成金の申請、就業規則の作成・変更など、会社内で必要な労務・社会保険の手続きはすべて社会保険労務士の主要業務です。また、個人の年金裁定請求もまた、社会保険労務士の管轄業務であると言えます。

このように、行政書士と社会保険労務士では取扱書類に重複するものがありません。だからこそ、ダブルライセンスを取得して両方の手続きに携われるようにしているケースが多いのです。

みなさんは行政書士と社会保険労務士、どちらの専門業務に携わりたいでしょうか?

会社勤務も検討するなら社会保険労務士の方が良い

行政書士と社会保険労務士を比較する上で、大きな相違点といえば「資格を活かして就職・転職がしやすいかどうか」という点でしょう。

両者は基本的には独立・開業系の士業資格ですが、社会保険労務士の場合、登録区分に「開業」の他「勤務」の選択ができ、会社員としての身分を保ちながら社会保険労務士の実務に携わることができるのです。

※ 通信教育のフォーサイトのサイトに開業と勤務の違いが説明されています。
通信教育のフォーサイト:社会保険労務士とは⇒

行政書士の場合には、こういう区分選択は出来ませんから、登録するなら必然的に独立・開業となるのが通常です。

しかしながら、安定した会社員としての身分を捨てて独立となると、なかなか難しいケースも多いもの。そういった意味で、「社会保険労務士の方がよりリスクのない選択肢を選ぶことができる」と言えます。